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芦奈野ひとし『ヨコハマ買い出し紀行』の新装版1巻・2巻が発売されました。もともとは全14巻ですが、1冊あたりの分量が変わって、新装版は全10巻になるそうです(関連記事)。

名作なので、これを機に新たな読者を獲得するものと思います。

いろいろな読み方のできる漫画ですが(それゆえにこそ名作なのですが)、ひとつの見方を提示するならば、つながらない世界を描いた作品だといえます。本作が雑誌連載されたのは1990年代半ば以降、ちょうど携帯電話やインターネットといった「つながる」技術が爆発的に普及した時期にあたります。そんな中、時代に逆行するように、インターネットどころか電話もテレビもない、連絡手段といえば郵便、しかもその郵便すら主人公によってしばしば忘れ去られて行き違いになるという世界が描かれています。今ではあり得ない、でも何十年か前まではあっただろう景色が、未来のこととして、しかも心地良く描かれているのが興味をそそります。

ひとつ気になるのはこの新装版、書店に出たと思ったらあっというまに姿が見えなくなったことです。私のまわりだけなのか、それとも発行部数がずいぶんと少なかったのか、はて。

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