闇の中に浮かび上がる光の模様。宇宙飛行士・野口聡一さんが撮った札幌の夜景というものを知りました。綺麗です。

この写真は上の方が北東方面ですね。札幌を中心として、左側の方が日本海、下側の闇は山地です。札幌から左下の方につながっているのが小樽、一方、右側へ伸びた先は恵庭、千歳でしょう。上側、江別方面は雲に遮られているようです。

中心部分のひときわ明るいのがススキノで、その左上近くの黒い穴は北大。このふたつの対比が面白い。

札幌中心部の街路が直交しているさまが光の模様となって見て取れます。中心の方をじっと見ていると吸い込まれそうな錯覚さえ感じます。

ギブワン経由で、日本地雷処理を支援する会というNGOがあるのを知りました。カンボジアなど海外で地雷や不発弾の処理を行なっている団体です。

Webサイトに載っている報告や写真を見ると、地域によっては、地雷や不発弾が人々の生活の実に身近なところにあるのだということが生々しく分かります。

誰しも一度くらいは聞いたことがあると思いますが、今なおこういう現実が続いてるということを知るのは大変大事だと思います。

このNGOは自衛隊OBが中心となって専門技能を活かして活動されているのだそうです。自衛隊経験者が海外でこうした活動をすることが誤解を招くと考えられて活動を控えていた時期もあったそうですが、ともあれ専門知識を駆使して世界の問題の解決に貢献していることは素晴らしいと思います。

iPod TouchではJIS X 0213で初めて符号化された漢字を、単語として入力できることに今ごろ気付きました。

例えば、地名の例でいえば、「ほうのきざく」から「𣖔木作」(福島県)が、「きびなごあじろ」から「𩸕網代」(長崎県)が、「なぎのした」から「𡵢下」(愛知県)が、「ろほう」から「𡉴豊」(徳島県)が入力できるのです。それぞれ、「𣖔」(2-15-10)、「𩸕」(2-93-57)、「𡵢」(2-08-27)、「𡉴」(2-04-67)は JIS X 0213で初めて符号化された漢字です。面区点番号からわかるように、いずれも第4水準です。Unicodeではバージョン3.1で面02のCJK統合漢字拡張Bに入りました。

人名の「𣟿良(なぎら)」などというのも変換できます。「𣟿」(2-15-73)は同様に拡張Bにあります。

Unicodeで拡張Bにあたる漢字以外の第3・第4水準もあります。以前このブログでもとりあげた例として、「とかられっとう」から「吐噶喇列島」が、iPod Touchで変換できるのです。「噶」はJIS第3水準です。

ここではiPod Touchと記していますが、これは私の持っている機械がたまたまそれだからのことで、多分iPhoneでも同様なのでしょう。

JIS第3・第4水準漢字の普及は案外iPod Touch/iPhoneから始まるのかもしれないと思いました。

久保田利伸の新アルバム「Timeless Fly」を聴きました。すごく格好いいです。ずっと聴いていたい、心地よいCDです。

久保田のアルバムのUS版は、私のような日本人パンピーにはともすると難解な印象もあったのですが、これは文句なしに楽しめます。濃密、高品質な15曲。

NHKの国会中継でJIS第4水準漢字を見ました。「𥱋」という字です。「𥱋瀬」という名字として字幕に映っていました。面区点番号は2-83-61で、Shift_JIS-2004ではF77C、EUC-JIS-2004では8FF3DDというコード値になります。UnicodeではU+25C4BというBMP外の位置にあります。

ただ、誰の名前なのかはわかりませんでした(記憶できなかった)。国会議員の名前を検索すると参議院に簗瀬進という人がいて、「議員氏名の正確な表記」というページでは「𥱋」の字体が指定されているので、もしかするとこの人だったのかもしれません。

それにしてもこの「議員氏名の正確な表記」というのはちょっと考えものです。「鈴」の右下部分の違いとか、「保」の最後の2画が点かどうかとか、書き方のちょっとした違いあるいは書体による違いのようなものを「正確な表記」と指定するのはいかがなものかと思います。これによって誰が得をするのかと疑問に思います。

つい先日発売された、筒井康隆「アホの壁」(新潮新書)を読みました。

いうまでもなく、養老孟司「バカの壁」に影響されたタイトルですが、内容は特段の関係がありません。本書の「序章 なぜこんなアホな本を書いたか」によると、このタイトルを思い付いた時点で作者は「バカの壁」を読んでいなかったということです。

この「序章」に執筆の経緯が書いてあるのですが、ここがまず秀逸。というか、面白い。

仕事をしている人であれば、最も自分に引きよせて読むことができるのは、第4章「人はなぜアホな計画をたてるか」だと思います。この章に書かれていることをどれもこれも他人事だとして読んでしまい自らを顧みることを全くしない人は、おそらく、それこそ真正のアホであるか、ないしは凄い天才であるかのいずれかでありましょう。

本書には、ベストセラー「国家の品格」(藤原正彦)の後にわいて出た「品格本」についても、「成功した事業を真似るアホ」として言及した箇所があります。二匹目の泥鰌を狙った本がどれだけあったのかを示す「品格本」のタイトルの列挙はまさに圧巻で、「朝めしの品格」だの「月イチゴルフの品格」だのという書名の本が出版されていたことには驚くよりありません。

少し前にテレビでアニメの「ルパン3世」を放映していました。地上デジタルテレビの番組情報画面を何気なく見たら、声の出演者として朴璐美(パク・ロミ)という人がいます。韓国人の声優です。

この人名の2文字目、「璐」はJIS第3水準漢字、面区点番号1-88-29です。地上デジタル放送の文字情報では漢字が表示できていませんでした。先日の「世界ふれあい街歩き」のときにも思ったことですが、デジタルテレビの仕様を決めるときにJIS X 0213に対応していればこういうことにならなかっただろうに、残念なことです。

最後の舞台

| コメント(0) | トラックバック(0)

東京・成城ホールにて、「筒井康隆、筒井康隆を読む」という朗読会を鑑賞してきました。筒井康隆による自作の朗読劇です。

もう10年以上前にも同様の朗読劇を鑑賞したことがあって、こういうものが面白いということは知っていました。小説を自分で黙読するのと、上手な人が演じるのとでは、同じ作品の同じ字面を読むのであっても、全く違う体験ができるのです。それが自分の好きな作家であれば、とりわけ筒井康隆であれば、面白くないわけはないのです。

演じられたのは、「昔はよかったなあ」と「関節話法」、それに上山克彦演じる一人芝居「陰悩録」。さらに山下洋輔のピアノ演奏もあるという贅沢な舞台でした。アンコールで「発明後のパターン」のオリジナルに加えて現代版というのもやられました。筒井作品に詳しい方にはすぐお分かりのとおり、いずれも笑いを誘う作品です。

残念ながら、筒井氏自身によるこうした朗読劇は今回を最後としてもうやらないのだそうです。ホールにぎっしり入った観客は大いに笑っていました。惜しまれながらの最後の舞台ということになります。

北道邦彦「アイヌ語地名で旅する北海道」(朝日新書)は北海道の様々な地名のアイヌ語語源を考察している本です。単にこの地名はこういう意味だと説明するだけでなく、アイヌの地形把握の方法にまで踏み込んでいて、なるほどと思わせます。アイヌにとっては川が重要で、川を遡った先にある山の名前は川に関係がある、といったことなどです。

また、間違って認識しやすい地名も取り上げられています。例えば、知床はアイヌ語で「地の果て」だとする説を結構見かけますが、これには問題があって、「地の先」と解釈する方が適切だそうです。あるいは、山名のニセコアンヌプリというのは「ニセコ・アンヌプリ」と分けられると思いがちですが、アイヌ語の文法に即していうなら「ニセイ・コアンヌプリ」となるのだそうです。

さて、この本ではアイヌ語を片仮名で表記しているので、通常の日本語表記用とは異なる片仮名が頻出します。例えば、小さく書くㇻㇼㇽㇾㇿなどです。コンピュータ上の文字コードとしては、2000年制定のJIS X 0213において、これらの字のコードが決められています。JIS X 0213に対応したソフトウェアならこうした字が使えるのです。

同書のアイヌ語の片仮名を見ると、必要に応じて小書きの片仮名を使っています。しかし、字のサイズが、「ッ」のような普通の小書きの片仮名と釣合いがとれていないのが気になります。

例えば、p.115で「シレトコ アナㇰ シレトッコㇿ!」(知床は美しい!)と書かれていますが、後半の「ッ」と「ㇿ」を見比べると明らかに「ㇿ」の方が小さく、バランスを損なっています。「ㇿ」などの小さな字を特別に用意したのでこうなったのでしょうか。

また、「ト゚」(半濁点付きのト)における半濁点は、妙に大きくなっています。用意されていない活字なので何か間に合わせで作字したのでしょうか。例えばp.213に「パンケ ト゚エ ピラ」と書いてありますが、「パ」や「ピ」の半濁点と比べて「ト゚」の半濁点が明らかに大きく、バランスを損なっています。

印刷にいつでも使える文字として、JIS X 0213の文字が網羅されていれば、「ㇿ」や「ト゚」なども他の文字とのバランスを考慮してデザインされ、読者に違和感を与えずに済んだかもしれません。やはり、JIS X 0213をサポートすることが大変大事であるように思えます。

なお、Unicodeでサポートしようとすると、上記の「ト゚」や、ほかにもアイヌ語で頻出する「ㇷ゚」などは単一の符号位置でなく、結合文字を使って2つの符号位置の組み合わせによって1文字を表現する必要があります。「ト゚」ならU+30C8 U+309Aという列になるという具合です。プログラミング上、注意が必要です。

今さらながらと思いつつも、書店でたまたま見かけたので購入して読んだのが、こうの史代「夕凪の街 桜の国」。2004年の作品。評判は知っていて興味を持っていたのですが、何となく先延ばしにしていたものです。

読み始めたが最後、何度も読み返してしばらくその場から動けないくらいの深い感動を受けました。

私の本なんかよりも、こういう優れた作品を読むべきです。いや別に自分で営業妨害することもないのですが、それくらい感動したということです。永く読み継がれてほしい作品。