染色工芸家の第3水準漢字:「芹沢銈介」

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東京国立近代美術館のツイッターを見ていたら、人名表記に気になるところがありました。

「芹沢けい介」と、「けい」だけ平仮名になっています。

これは実は、「銈」という漢字です。JIS X 0213の第3水準、面区点位置1-93-14にあります。EUCではFDAE、SJISではEF4Dという2バイトのコード値になります。UnicodeではU+9288に相当します。

JIS第3第4水準に対応した環境では「芹沢銈介」と全部漢字で表記できます。今この記事を書いているMac OS Xでも「せりざわけいすけ」から漢字に変換でき、標準のエディタであるテキストエディットでUTF-8でもShift_JIS-2004でもテキストファイルに保存できます。

Emacs上で動く仮名漢字変換プログラムSKKのJIS第3第4水準辞書SKK-JISYO.JIS3_4にもこの人名は入っているので、SKK/Emacs上ではOSを問わずごく普通に漢字に変換できます。

東京国立近代美術館も実はウェブサイトではこの人名を漢字で表記しています。例えば今回の企画展のウェブサイトでそうしています。(芹沢銈介のいろは―金子量重コレクション)

なぜツイッターでだけ平仮名を使っているのかは分かりません。ツイートしている環境によるものかもしれませんし、あるいは単に、一般的でない漢字だから読み手が読めないかもしれないという考えによるものかもしれません。

さて当ブログでは以前もこの人名が出てきたことがあります。北海道新聞のウェブサイトにこの人名が出てきたときのことです。このときは問題の第3水準漢字が外字扱いされていました。

この題から分かるように、芹沢銈介は人間国宝に指定された著名な染色工芸家です。広辞苑にも掲載されています。以前から度々書いていますが、文化的な活動にはJIS X 0213の文字がしばしば使われます。

Unicodeには10万を超える文字が登録されていますが、いつでもどこでも全部の文字が使えるという想定には無理があります。「いつでもどこでも」使える文字のベースはかつては1978年に制定されたJIS X 0208の文字でしたが、今はJIS X 0213の11,233文字を基準とするのが適当です。

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