クリエイターが知っておくべき著作権の解説書を読んだ

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ちょっと長い書名の本、『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』(鷹野凌著、インプレス刊)を読みました。なぜいま著作権か、というと、他人の著作権を自分が侵害してしまう可能性も、また逆に自分の著作権を他人に侵害される機会も増えているからです。

なぜ読むべきか

「クリエイター」というと、絵を描いたり作曲したり小説を書いたりといった活動を思い浮かべるでしょうか。当然それらも含まれますが、当サイトのようなブログの文章であったり、あるいは私が時々紹介しているようなデジカメで撮影した写真、あるいはコンピュータのプログラム、そうしたものもれっきとした著作物です。当ブログをお読みの方の中にも、いわゆる「クリエイター」という肩書きでないとしても、そうした著作物を産み出す活動を趣味や仕事でされている方は少なくないと思います。

そして今時は著作物の生産にしろ配布・流通にしろ、コンピュータとインターネットが大きく関わっている。そうすると、著作権を思わず侵害してしまう可能性も、逆に自分の権利が知らないところで侵害される機会も、大変多くなるわけです。

だから、他人の権利を侵害しないためにも、また自分の権利を守るためにも、著作権の知識はとても重要です。

本書を読んでみて

表紙の絵の雰囲気のように、やわらかいノリで書かれているので、基本的な知識をすでに持っている人ならサクサク読めるでしょう。

といっても程度が低いということではなく、知らなかったことも色々載っていたので、読んでみるときっと新しい発見があるでしょう。本書によると著作権侵害の罰則は窃盗罪よりも重いのだそうですよ。出所明示義務違反が非親告罪というのも初めて知りました。

きちんと構成を考えて編集された本というのは全体像をつかむのにすぐれていて、その点では断片的な情報を捕まえがちなネット検索はまだ全然太刀打ちできないと思います。本に書かれていること全部を理解しないまでも「まだこの辺に自分の理解していないところがある」ということを認識しているだけで、適当なネット検索で理解したつもりになっているよりはずっと進歩したといえるでしょう。著作権についても、上映や演奏のように自分とあまり関係ない分野については私は正直きちんと理解してはいませんが、もしそういう方面に関わる機会があったら「この辺は要注意、詳しく調べるべし」というアラームが頭に上がるようにはなったと思います。そういうことが本を読む意味のひとつでないかと思います。

本書はインターネット時代らしく、他者に自分の著作権を侵害された場合、つまり無断転載への対処についても一章を割いて書かれています。相手に直接言ってみる、サービス事業者へ報告、GoogleへDMCA侵害申請、といった手段が書かれています。「サービス事業者」というのがちょっと分かりにくいですが、レンタルサーバなどの事業者のことでしょう。実は今の私はここに一番興味があります。この前も書きましたが「旅行キュレーションメディア」による著作権侵害、写真の無断転載、パクリの問題です。

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おわりに

著作権を知ることは結局、自衛のために必要なのだと思います。自分の権利が侵害された場合の対処も当然ありますし、さらには、自分が他者の権利を侵害しないこともまた、自らを守ることにつながります。

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