「かな」を書くのはかなか漢字か

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「平仮名」「片仮名」では迷わないのですが、両者を総称する「仮名(かな)」という言葉を文字に書こうとすると迷いが生じます。

というのは、漢字で「仮名」とすると、「かめい」と別の言葉に読まれる恐れがある。大体の場合は文脈からどちらか分かるのですが、文章を読んでいる途中でどちらなのか判断する時間がちょっと生じてしまうようです。例えば「ほかは漢字なのにここだけ仮名です」のような文があったら、「かな」であることは文脈から分かるのだけど、「ここは『かめい』じゃなく『かな』だ」と念を押すような働きが頭の中で行われていてスムーズでないように感じられます。なるべくこういうのは避けたい。

それなら平仮名で「かな」と書いてはどうか。この場合は、前後の平仮名の中に埋没して読みにくくなりがちであるように考えられます。このブログ記事のタイトルが実例です。特に、「煮えたかな」のような「かな」という言葉がありますから、これと紛らわしい。「ここだけかな」とだけあったら、ほかは漢字で「ここだけ仮名」なのか、それとも、「ここだけかな?」と自問しているのか、どちらなのか。

変化球として片仮名で「カナ」とすることも考えられます。上記2点の問題はこれでクリアできます。ただ、あまり一般的でないかもしれないのと、特に片仮名のみを指していると受け取られる恐れがないではありません。「フリガナ」と片仮名で書かれていたら片仮名で振り仮名を書くことが期待されているのと同じようなことです。実際、申込用紙のたぐいでない普通の文章であっても、平仮名という言葉を「ひらがな」、片仮名という言葉を「カタカナ」と、言葉の指す文字で表記することがないではありません。そういうつもりで「カナ」と片仮名書きしているのではないのだと念を押す必要があるかもしれない。

一案として、平仮名で「かな」として、なおかつ分かち書きして前の語と分けることも考えられないではありません。が、仮名漢字まじり文の利点として分かち書きしなくていいことを挙げられますので、これはなるべくしたくない。見た目の違和感も大きいと思います。

結局、どうすればいいのかはよく分かりません。どれも一長一短と思えます。本記事冒頭のように漢字にルビをつけるのが一番いいのかもしれません。

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