『アプリケーションをつくる英語』を推す

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例えば、終了という意味の英単語といってまず思い浮かぶのは、中学生どころか小学生でも知っている「end」ではないでしょうか。しかし、ソフトウェアを「終了」するメニューやコマンドは普通、「exit」や「quit」といった言葉が使われます。決まり文句であるわけです。

日本人は英語が苦手だとよくいわれますし、それは実際そうなのでしょうが、こうした決まり文句を知っているだけで解決する問題も少なくないのではないでしょうか。

西野竜太郎『アプリケーションをつくる英語』(達人出版会)は、アプリケーションソフトウェアにおけるこうした英語の決まり文句を教えてくれる本です。

アプリケーションのユーザーインタフェースやメッセージに使われる英語について、こういうときはこういう言葉を使うという、定石というべき表現が解説されています。ソフトウェアを開発する人には、ぜひ活用してほしいと思います。

ログイン画面に何と表示するのか、入力フォームのラベルや注意書きは、エラーメッセージをどう書くか......など、場面に応じた表現が、例文つきで紹介されています。こういうのは、悩むよりも例文を真似した方が早いですね。

単に英語の一般的な意味や書き方だけでなく、著名なOS等で使用されているスタイルについて解説されているのも参考になります。例えば、入力値が間違っているときのエラーメッセージとして「illegal」という表現が使われることがありますが、あるベンダのガイドではこの言葉を避けてincorrectなどの言葉を使うよう推奨しているということです。また、単語の先頭を大文字にするcapitalizationの規則など、普段あまり気にしないようなところ(しかし英語に慣れた人には気になるところ)の説明もなされています。

英語が苦手な人はもちろん、英語をよく話す人にとっても、ソフトウェアにおける標準的な言い回しやユーザーインタフェース上での表記のスタイルを知るために有益だと思います。

本書は電子書籍として、PDFとEPUBのフォーマットで提供されています。ですから、PCの上で、EclipseやEmacsといった開発環境を開いているのと同じ画面で、参照や検索をすることができます。これはとても便利ですね (紙で読みたければ、紙版がインプレスジャパンから発行されています)。DRMがかかっていないので、書籍が自分の端末から遠隔消去されてしまうということもありません。購入者の情報がファイルに埋め込まれるソーシャルDRM方式なので安心です。

個人的なことですが、達人出版会は私の学生時代の先輩がやっている会社なので、私情の面からも(?)応援したいと思います。

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