国字の地名のニュース

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この前、関東地方のテレビニュースで、埼玉県にある「(がけ)」という地名が変更されそうなので反対の声があるという話を報じていました。全国でここだけにしかない地名だから保存すべき、という話です。

ウェブのニュースサイトにあるかなと思って探してみたら、例えば次のような記事がありました。

この「垳」という字は、JIS X 0208の第2水準、区点位置52-24にあります。ただ、この字は5万字を誇る「大漢和辞典」にも載っていない字です。かつて、どうしてこんな、辞書に載っていないような字がJISに入っているんだ、という疑問(というか批判)がありました。

しかし、JIS X 0208の1997年改正によって、この埼玉県の地名からきていることが明らかになりました。漢和辞典は主として漢文を読むための辞典であって、日本で作られた漢字(国字)で専ら地名にのみ使われているような字は必ずしも入っていなかったわけです。なので、「辞書に載ってないような字がJISに入っているなどけしからん」という批判はむしろ、「辞書にも載っていないのに、地名として実際に使われている字を見付け出して収録したのは偉い」というべきだったのでした。大漢和辞典は、のちに補巻でこの垳という字を収録しました(字の説明としては埼玉県の地名にあることを掲載しています)。

もし区画整理などで実際にこの地名が消えてしまい、年月を経てこの垳という字を使う人が誰もいなくなったら、そのときは、かつて言われたのとは別の意味で、幽霊漢字と呼ばれるようになるのかもしれません。

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