皇室の第3水準漢字

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先日、寬仁(ともひと)親王殿下が亡くなられましたが、宮内庁のウェブサイトを見ていたらあることに気付きました。

例えば宮内庁のサイトの寬仁親王同妃両殿下のページを見ると、「寛」でなく「寬」の字が使われています。右下の方の点の有無が違います。点のある「寬」はJIS第3水準、面区点番号1-47-58にあります。

そういう字を使うということはWikipediaにも記されているのですが、この宮内庁のサイトでは、UTF-8を符号化に使って、HTMLの文字参照などでなしに、直接文字として記しています。ウェブページのHTMLソースを見ると分かります。私はこういうとき、大抵HTMLソースを見て、文字参照でないかどうかをチェックします (いやな閲覧者ですね)。

宮内庁のウェブサイトを製作している人はどうやって文字を入力しているのか気になります。独自に辞書登録しているのでしょうか。ちなみに、第3第4水準辞書を使うと、「ともひと」から「寬仁」に変換できます。皇室に関心のある方も、是非第3第4水準辞書をご活用ください。

なお、文字コード以前の問題として、漢字のこうした細部の区別をいちいち要求するかどうかは、慎重であった方がいいと私は思います。この字の場合、点があってもなくても同じ字です。点のある字体を使うことは問題ないとしても、点のある字体でなければ失礼だとか正式でないとかいうのは、あまり感心しません。

文字コード的には、これはJIS X 0213:2000において「人名許容・康煕別掲」として「寛」と区別された符号位置です。Unicodeでは互換漢字だったかなと思ったらそうでなくて、CJK統合漢字の領域、U+5BECにありました(原規格分離のためでしょうか? 未確認)。

障害者福祉などのために活動される一方で自らの病気とも長い期間戦われた殿下のご冥福をお祈りします。

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