環境や健康に良い交通手段として自転車が注目されています。大震災後、ますます自転車が見直されています。しかし、日本の道路はまだまだ自転車で走りやすいとはいえないのが実情です。
自転車レーンの整備を行っているところもありますが、必ずしも有効な自転車レーンとなっていないものも少なくないと聞きます。
どんな自転車レーンが良いのかについては、以前にも紹介した本、疋田智『自転車の安全鉄則』(朝日新書)で詳しく論じられています。
ここでは、私なりにそのエッセンスを短い言葉で表してみようと思います。
- その1: 車道レーン
自転車レーンを車道に設置するのか、歩道に設置するのか、という話。車道に設置するのが望ましいということです。
歩道上にレーンを作ってしまう自治体もあるようですが、これにはいろいろと危険性や問題が考えられます。
例えば、歩道上のレーンは得てして歩行者から無視されてしまい、歩行者が立ち入ってしまうということがあります。これでは意味がない。これは歩行者への周知徹底をすればすむ話かもしれませんが、それだけではない。
自転車の歩道走行が危険な理由として、交差点で自転車が歩道から車道に出るときに自動車から認知しづらいということが挙げられます。歩道上の自転車レーンはこの問題については全く解決しません。特に、車道と反対方向に歩道上の自転車が走っているときには、車道の逆走と同じ効果になってしまい大変危険です。
自転車レーンは車道の左端に設けるのが良いパターンです。なぜ左端かというと日本は車両が左側通行だからであって、右側通行の国では右端になります。
- その2: 片方向レーン
レーンの中を自転車がどちら方向に走るのかという話です。レーンの中では、車道と同じ向きにのみ走るのが妥当です。が、レーンの中をどちら向きに走っても良いという自転車レーンを作ってしまう自治体もあるようです。
双方向になっていると当然、その中の自転車は正面衝突の危険にさらされることになります。レーンが狭い場合はなおさらです。また、交差点において双方向レーンは車道の逆走と同様の状況を作り出し、出会い頭の事故を誘発することが考えられます。
双方向レーンを作ってしまう人の頭には、どちらにも進めた方が便利だろうという親切心が実はあるのかもしれません。しかし、逆走は危険です。必要に応じて道路の反対側に渡れば良いのです。原付に乗るときはそうするでしょう。それなら自転車だって本当は同じなのです。
- その3: ペイントレーン
レーンを物理的にどのように設置するのかという話です。ガードレールなどで車が侵入できないように覆ってしまうよりも、単に路上に線を引いたりペイントしたりしただけの方が実は安全だという議論があります。
自転車がガードレールなどで覆われていると、自動車のドライバーからは心理的に遠ざかってしまい、自転車への認知が悪くなると考えられています。自転車が別の場所にあるものだと思ってしまうと、注意が向かなくなってしまうというわけです。自転車にとって路上を安全に走るコツは、自動車から早く確実に認知れさること、要は目立つことです。それの妨げになることは良くないのです。
以上です。自転車レーンを設置するときは、上記の3点、車道レーン、片方向レーン、ペイントレーンというポイントを念頭に置くと、安全なレーンになることでしょう。







