北大の博物館で見た文字

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先週、札幌に行って、北大などを散歩してきました。

その折、北大の総合博物館も見学してきました。入るのは初めてです。

北大総合博物館

この中に、文字の観点から面白い展示がありました。

3階の化石の骨格の展示の説明文が、だいぶ前の時期 (戦前?) に手書きされたものらしく、字体が今日普通の印刷物に見られるものとは結構違いがあったのです。

例えば、「今回」という言葉の「今」や「回」が、楷書に見られる形だったりしました。「今」は屋根の下が片仮名のテの形、「回」は中の口がはしごの形のもの (はしご回?) になっていました。

また、「骨」という字の中のカギが、今日の字体では右側につくのが、逆の左側につく格好になっていました。中国の簡体字と同じ形です。かつてUnicodeのCJK漢字統合が問題になった頃、「中国の『骨』」というような言い方がよくされていましたが、日本でも見られる形だったのですね。このことは小池和夫『異体字の世界』にも書かれています。

形が少々違っても、意味や読みや用法は今日の印刷字形の文字と違いのない、同じ文字であることは言うまでもありません。

さらに、かぎ括弧 「」 の向きが、普通は左上と右下にカギが来る格好をするものが、この展示では、左下と右上の位置に配置されていました。かつてはこういう書き方もしたのでしょうか。私はかぎ括弧については詳しくないのでどういう事情なのか分かりません。

さてこの文がいつ書かれたかですが、確かデスモスティルスの展示だったと思うので、すると展示説明のウェブページによれば1933年の発見だというので、それからそう遠くない時期に書かれたものだろうと推察します。

写真を撮ってくればよかったのでしょうが、妙に遠慮して撮らずにきてしまいました。気になる方は北大まで見に行ってみてください。

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