自転車の車道走行より歩道走行の方が危険だということ

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疋田智さんのメルマガで紹介されていた毎日新聞の記事がこれ。

出だしはこうです。

自転車事故の7割は交差点で発生し、その主要因は自転車の歩道走行とみられることが、元建設官僚で住信基礎研究所の古倉宗治研究理事の分析で分かった。

そしてこう続きます。

自転車を除く交差点での事故率は全体の4割強にとどまり、自転車の事故率は突出。大半は車との事故で、歩道を走る自転車が交差点に進入した際、車道走行時よりも車の死角に入りやすいためだという。自転車の車道走行は危険視されがちだが、むしろ歩道走行の方が危険性が高い実態が浮かんだ。

直感的には、自転車が車道を走っていると危険だと思うかもしれません。しかし、実際には歩道走行の方が危険だというのです。

これにはきちんと理由があります。詳しくは記事を見てほしいのですが(わかりやすい図入りです)、自転車が歩道を走っていると自動車から見落しやすく、それが交差点での事故につながるのです。

理屈としては納得できます。しかし、実際のところこれを人に説明するのはある点で難しい。

なぜかというと、車道の方が安全だと人に説明して、その相手の人が実際に車道を走って事故にあったら、あわせる顔がないからです。だから、自分では車道を走っても、他人に対して車道を走れとはなかなかいいづらい。

この毎日の記事は、そういう感情を克服して、あくまで論理に徹して「歩道の方が危険だ」と述べているところが画期的だと思います。

ここで説明されている歩道走行の危険性は、京都や東京の一部で見られる、歩道上に設置される自転車レーンに対しての警告ともなるといえるでしょう。なぜなら、歩道上のレーンを自転車が走っていると、交差点を渡る際には、単に歩道を走っているのと何ら変わりなくなるからです。歩道上のレーンは自転車の事故を減らすという意味では疑問符がつくことになります。

なお、自転車の歩道走行が危険の種だということは、疋田智『自転車の安全鉄則』でも述べられています。自転車交通の安全について興味があるならこの本は必須といえるでしょう。

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