2010年9月アーカイブ

英和辞典などを提供しているウェブサイトで、発音記号の表記をどのように行っているか、気になりました。ある程度Unicodeの文字を活用しているかと思えば、文字によってはなぜか画像を使っていたりと、どういう方針なのかが見えづらいのです。

例えば、Yahoo!辞書の英和辞典では、ASCIIで表せる以外の発音記号はほとんど画像に頼っているように見受けられます。試しにalthoughなんていう言葉をひいてみると、[ɔːlðóu] と発音が記されているうち、l と u 以外は全部画像です。ただ、thoughtをひくとthの音にあたる記号がθで記されています。これはギリシャ文字シータで、JIS X 0208で表せるので使っているものと想像できます。してみると、ASCII + JIS X 0208で表せるかが、文字か画像かの基準となっているのかもしれません。ちなみにYahoo!辞書のウェブサイトの文字コードはUTF-8です。

これがgoo辞書になると、画像に頼らず文字として表している程度がもう少し高くなります。例えば、compassionという語をひくと、ASCIIにもJIS X0208にもないǽが文字で表されています。ただし、əやʃは画像を使っています。また、先に例示したalthoughについてYahoo!辞書と比較すると、ðとóを画像でなく文字にしているところが違います。ただし、ɔːはやはり画像です。この辺の、画像か文字かの分かれ目がどこにあるのか、goo辞書については私には見出せませんでした。

goo辞書もYahoo!辞書も、文字コードはUTF-8です (ちなみにInfoseek辞書はEUC-JP)。せっかくUTF-8を使うのなら、Unicodeにある発音記号を使えばもっとすっきり綺麗に表示できるのにと思います。Unicodeのどこまで対応すればいいか分からないというなら、JIS X 0213にある文字という基準で対応すれば、大体の用は済むはずです。

最初におことわりしておくと、言葉の間違いというのは誰にでもあるものだし、あまり気に病むものではないと思います。私だって言葉を間違って覚えていることはあります。でも、間違わずに済むのならその方がいい。そういうものだと思います。

では、最近気になった言葉の誤用をいくつか挙げてみましょう。

近しい

ネットを見ていたら、この言葉を「近い」の高級な言い回しであるかのように使っているものを何件か見ました。辞書をひいてみれば分かりますが、この言葉は「親しい」と同じ意味です。「近い」と同じではありません。

すべからく

誤用の絶えない言葉のひとつ。「全て」の高級な言い回しであるかのように使っている例をしばしば見かけますが、これは間違い。「すべからく〜すべし」の形で使って、「ぜひとも〜すべし」という意味になります。

命題

これも間違って使われがち。「至上命題」が典型的な誤用。「命令」の高級な言い回しであるかのように使っている例をしばしば見かけますが、命題と命令は全然違う意味です。命題は真偽を判断できる文であって、例えば「ソクラテスは人間である」というのは真か偽かをいうことができる、ひとつの命題です。哲学の先生は決してこの言葉を誤用しません。

シナジー効果

これを誤用というのはちょっと厳しいかもしれませんが、やはり誤用だと思います。「シナジー」はそれだけで相乗効果という意味を持つので、「シナジー効果」は「馬から落馬」の類いの重複表現になってしまいます。単に「シナジー」だけで良いのです。「シナジー」だけでは何のことか伝わらないのではと思うのなら、「相乗効果」といえばよろしい。

全般に、高級な言い回しのつもりで使った言葉が却って誤用になってしまうケースというのが目立つように思います。自分がカッコつけて高級な言い回しをしようとしているなと気付いたら、辞書を引いて意味を確認するのが良いと思います。

Flickrを試しています。

アップロードした写真を地図の上にドラッグ・アンド・ドロップして撮影場所を指定できるのですが、この地図がどうも今ひとつです。

ひとつには、日本の地図が大雑把で、あまり解像度の高い地図が用意されていないという不満があります。鶴岡八幡宮の位置を正確にポイントしたくても、地図が詳細でないのでよく分からないという事になってしまいます。Flickrが独自に用意しなくても、YahooなりGoogleなりの既存の地図を使わせてくれればいいのにという気もします。

もうひとつ気に入らないのは、英語の地図(日本語のものはない)の日本海のところに、「Sea of Japan (East Sea)」という風に、要らない括弧書きの注釈があることです。

ご存じの方も多いと思いますが、英語で日本海を Sea of Japan というのに韓国が1990年頃からケチをつけ始めて、韓国語でこの海を意味する「東海(トンヘ)」の英語訳 "East Sea" にしろと、地図会社や国際機関などに言って回っています。それだけならまだしも、韓国がひどいのは、「元々 East Sea だったのに日本の帝国主義によって Sea of Japan に強権的に変えられた」などという反日的なウソをついて外国人にふれて回っていることです。ちょっと調べれば分かることですが、英語の Sea of Japan やそれに相当する欧州各国語は、日本が鎖国をしていた江戸時代には既に確立されていたもので、East Sea なんていう言葉は韓国が新たに発明するまで使われたことのなかったものです。

Flickrが使っている地図もこういう韓国の偏狭なナショナリズムに屈しているのが大変気に喰わない。

韓国語では朝鮮半島の東、南、西の海をそれぞれ東海、南海、西海というので、Sea of Japanにケチをつけるのであれば、南海や西海についても同様の主張をするのでなければ筋が通らないことになります。そういう目でFlickrの地図を見るとどうか。

朝鮮半島を中心にしてFlickrの地図を拡大すると、「Yellow Sea (West Sea)」や「Korean Strait (South Sea)」などの表記も見えます。この点だけを見ると一応一貫性があるように見える。しかし、この2つの海については、朝鮮半島の近海についてのみ韓国寄りの表記がついており、半島から離れた海域には単に「Yellow Sea」のように表記されています。それなのに、日本海についてだけは、朝鮮半島から遠く離れた日本海の真ん中や北海道の西の方にまで、いちいち「East Sea」という不快な注釈がついて回っています。これは一貫性を欠いたおかしな方針です。

鳥取県から見れば North Seaであり、北海道から見れば West Sea であり、ナホトカから見れば South Sea である海をわざわざ East Sea だと主張する挑発的な態度は何なのか。

韓国は中国以上に儒教を受容した国であり(ちなみに日本はほとんど儒教的でない)、中国は偉くて中国から離れるほど野蛮だという観念を持っています。中国に近い黄海をあまり問題にせず、日本海だけをことさら槍玉にあげるのは、こうした儒教ベースの反日ナショナリズムが根底にあるのかもしれません。

Flickrには日本語のUIはありませんが、韓国語のはあります。日本人ユーザーが少ないのかもしれません。Flickrにもっと日本のユーザーが増えて、日本人の顧客のいうことを顧みるようになったら、こうした地図の不具合も是正されるのでしょうか。

防災科学技術研究所が提供しているサイト「地震ハザードステーション」では、「30年 震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布図」といった地図を見ることができます。

この地図を見ると、関東〜東海〜関西のあたりは色が濃いことが見て取れます。東名阪+札仙広福の7大都市圏で色が薄い、つまり大地震に見舞われる確率が低いのは、札幌・広島・福岡です(もっとも、5年前に最大震度6弱の福岡県西方沖地震というのもありましたが...)。皆さんのお住まいの地域はどうでしょうか。

地震災害による企業活動の中断を避けるには、こういう知識を活用して、地震の少ない地域に拠点やバックアップ設備などを置くと良いのだと思います。

テレビのニュースを見るともなくつけていたら、不意にJIS第3水準漢字が目に飛び込んできました。1面87区90点の「珏」という字です。

北朝鮮問題を日本と韓国の関係者が話し合っているニュースで、韓国人の人名にこの字が使われていたのでした。ほうほう、と思ってウェブのニュースを見てみたら、(シン)珏秀(ガクス)という名前でした。

ニュースサイトの例としては、「6カ国協議再開には慎重対処 前原氏と韓国次官」(MSN産経ニュース)があります。この記事では、「申●秀」「●=王へんに玉」という書き方をしています。

今回は韓国人名でしたが、「JIS漢字字典」でこの字を引いたところ、日本人の人名の例もあるようです。

尖閣諸島の近くで中国漁船の船長が公務執行妨害の容疑で逮捕された事件がありますが、この船長は(せん)其雄(きゆう)というそうです。「詹」はJIS第3水準、面区点番号1-92-08です。

新聞社のWebサイトでは、「●其雄(せん・きゆう)容疑者」「●=擔のつくり」のような書き方をしています。 (例えば、「尖閣漁船衝突事件で中国人船長の勾留を延長」、MSN産経ニュース)

JIS第3・第4水準に対応した文字コードを日常的に使っていれば、このような面倒な注釈は不要になります。JIS X 0208に拘泥するのはいいかげんやめたらと思います。

IT業界の人が普段何気なく使っている言葉には、普通の国語辞典に載っていないものがいくつかあります。すぐ思い出せる範囲にはこんなものがあります。

成果物

プロジェクトの各フェーズで生産したドキュメントなどを総称して成果物と呼ぶことがありますが、この言葉は国語辞典に見えないようです。辞書で「せいかぶつ」を引くと「青果物」だったりします。

決め打ち

「ファイル名は決め打ちになっていて......」などということがありますが、この言葉も辞典に載っていません。意味は通じるからいいですけどね。ちなみに麻雀の世界でも同じ用語があるようです。

押下

ずっと前から「なんて読むんだ」という話の絶えない言葉。マニュアルなどの文書で「キーを押下する」などと使われますが、「キーを押す」じゃ駄目なのかとしばしば疑問に思います。一応、「おうか」と読むことになっているようです。

業界内でのみ通じる言葉は、一般向けの文書や会話では控えるよう考慮したいものだと思います。

隠れた理念

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この記事は単なる思い付きなので眉に唾をつけた方がいいかもしれません。

国際的な標準において各国のニーズを満たすということに関して、2つの異なる理念があるように思われます。

ひとつは、各国がそれぞれ自分のいいように要件を設定して、他者が容喙せず自己責任で決定し、それらを仲良く併存できるようにするという考え方。日本は日本で自分のことをやりますから、中国は中国で、タイはタイで、インドはインドで決めてください。それぞれで決めたことを尊重しましょう、という考え方。各自が自分の庭を綺麗に整備して、結果的にみんな幸せになるという感じ。

もう一方は、アメリカ企業のグローバリゼーションみたいに、俺たち主導で世界の要件を満たす単一のものを作ってやったからみんなそれに従え、というパターン。ブルドーザーでガーッと地ならししてしまうみたいに。

おそらく多くの日本人になじみやすいのは前者だと思います。しかし、なんとなく、後者の方が勢いがあるような感じがする。

前者は軋轢が少ない一方、スピードにおいて劣るかもしれない。また、自分がうまくやっているように他国もうまくやっている筈だという前提に乗っかっているので、ある意味、自分以外のことは他人任せ的な部分がある。一方後者は、企業が世界規模で事業を進めていくには都合がいいかもしれないけど、自分というちっぽけな存在が世界中のことを決めてやるんだというような、独善的な弊害がある。

どちらがいいということは一概にいえないのだけども、標準という同じ言葉で言い表していても、理念の点で人によって違いがあるかもしれないということは、意識されて良いように思います。

河合克敏『とめはねっ! 鈴里高校書道部』の1巻から6巻までに出ているJIS第3・第4水準漢字を見てみました。

  • 褚遂良 (ちょすいりょう) の「褚」、面区点番号1-91-82
  • 米芾 (べいふつ) の「芾」、面区点番号1-90-69
  • 牛橛造像記 (ぎゅうけつぞうぞうき) の「橛」、面区点番号1-86-15
  • 倪元璐 (げいげんろ) の「璐」、面区点番号1-88-29
  • 朱耷 (しゅとう) の「耷」、面区点番号1-90-40

ここに挙げたのは科白や解説文に見える字だけです。書道作品の漢文も絵の中や解説ページに出てくるのますが、そうしたものの中には、これらのほかにも「牕」や「浥」といった第3水準漢字や、あるいは第3・第4水準にも無い漢字もあったようです。

褚遂良や米芾は特に有名な書家ですから、書道を学ぶうえでは第3水準漢字は必須といって良いと思います。JIS X 0213の制定のための調査では教科書からも文字の用例が収集されましたが、おそらく書道の教科書にはこうした人名が載っていたのでしょう。

久繁哲之介『地域再生の罠』(ちくま新書)を読みました。面白い本でした。

大変豊富な実例を、机上の論だけでなく自ら足を運んで観察・調査した内容をまじえながら述べているところが、この本を面白くしている要因だと思います。

本書の最初に挙げられているのは宇都宮の事例です。一流のバーテンダーを目指して東京から宇都宮に移り住んだ女性を例にひいて、宇都宮がカクテルによって人をひきつけることに成功したことをまず述べておきながら、返す刀で同じ宇都宮で大型商業施設の撤退が止まらないことを挙げています。特に、宇都宮109の失敗を独自の観察によって説明しているくだりは痛烈であり、痛快ですらあります。

ほかにもいろいろ全国各地の面白い例があるので、一部真偽不明の話もあったりしますが、そういうのも含めて楽しめると思います。

親切なことに本書p.8には取り上げている都市の一覧(30近くある!)が掲載されているので、自分の気になる街をチェックすることもできます。

ナントカPadのブームも一段落したようなので、ちょっと思ったことを書き留めておきましょう。

ナントカPadそれ自体は要するにビューワであって、基本的には出来合いのコンテンツを見るものでしょう。出来合いのコンテンツを消費するという意味では、テレビとあまり変わりない。

便利なビューワが手に入ること自体は結構なことですが、それ以上のことではない。ナントカPadを持っていることで自分が偉くなったような気分になるのは、勘違いも甚だしい。ナントカPadを作った人には創造性があるかもしれないけど、それを指でさすっているだけの行為には創造性も何もありはしない。

そもそも、人に創造性を要求する物というのはあまり売れないものです。創造性を要求するという点では、昔の8ビットパソコンは非常に優れていました。電源を入れたところで、BASICが起動して、真っ黒な画面に白い小さな字でOKとか書いてあるだけで、プログラミング言語で何か指示してやらなければ何事も起こらない。こういう物を使いこなす人には創造性があるといえる。でも売れません。売れるのは、ボタンを押すだけで綺麗な映像が出るとか音楽が聴けるとか、人の創造性なしに勝手に動作するものです。

ビューワの新製品に大騒ぎする時間と手間とお金があったら、そのリソースを、自分の創造性を高めるために投資したらどうですかね。というのは嫌味に過ぎるでしょうか。

まあ、手軽なドキュメントビューワの類いの機械があると便利なことは疑いがないので、私も何かその手のものを購入するかもしれません。が、それは所詮ビューワに過ぎないということは心に留めておきたいと思います。

2つ前の記事に思い出話を書いたので、ついでに関連した話をひとつ。

MZ-2500という8ビット機では、漢字VRAMを登載していて、英数字と同様、テキスト画面に普通の文字として漢字を表示することができました。ただし、漢字を使うモードと非漢字のモードとがあります。

非漢字モードというのは、その頃の8ビット機によくあった、JIS X 0201の片仮名の隙間に図形描画用の四角や丸などの記号をいろいろと埋め込んだ文字コードを用いるものです。つまり、1バイト文字オンリーで、JIS X 0201の英数字・片仮名と、独自の図形が扱えるというものです。ゲームなどにはこうした図形がよく使われていました。

一方、漢字モードは、シフトJIS方式でJIS X 0208とJIS X 0201を扱うものです。非漢字モードにおける四角や丸の図形は、漢字モードではシフトJISの第1バイトに相当するので、これらは排他の関係にあります。漢字モードにすると非漢字モードの図形は使えなくなるのです。

非漢字モードの図形には♠や♥のようなトランプの記号もあって、ゲームによく使われていました。8ビット機ではゲームくらいしかやることがないので、こういう図形が重宝されていたわけです。しかし、ゲームでも漢字や平仮名が使えた方がいいに決まっています。そこで漢字モードでゲームを作ろうとすると(当時はゲームというのは作るものでした)、なぜか困ったことが発生します。非漢字モードでは使えていたトランプのマークが、漢字モードではどうやっても出てこないのです。JIS X 0208にトランプの記号がないせいですね。

文字数の多い漢字モードの方が、トランプの記号がないというのは、理不尽な感じがしたものです。JIS X 0208初版を策定した人たちは真面目すぎてトランプなんて思い付きもしなかったのでしょうか。

それよりずっと後、2000年になって、JIS X 0208の拡張であるJIS X 0213には、めでたくトランプのマーク一式が、黒塗りと白抜きの両方、つまり♠♤♣♧♥♡♦♢の8種類、収録されました。

当時のパソコン少年がJIS X 0213を使えたら良かっただろうにと思います。性能の低い8ビット機でも、JIS X 0213の実装水準3 (つまり漢字集合1面のみ)くらいはいけたのではないかと想像します。昔のパソコンのエミュレータを開発している方は、独自にJIS X 0213対応させてみるのも一興ではないかと思います。

Flickrを試す

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Flickrにアカウントを作ってみました。URLは http://www.flickr.com/photos/yanoks48/ です。まだあまり勝手が分かっていませんが、ぽちぽちアップロードしてみたいと思います。

テストとしていくつか写真をこのブログに表示してみます。

Great Buddha, Kamakura これは鎌倉の大仏。

Great Buddha's back その背中はこんな風になっていました。

Twilight beach こちらは鎌倉・稲村ヶ崎の浜辺の夕景。

今まで写真はブログのサイトにアップロードしていましたが、Flickrの使い勝手次第では、もっぱらFlickrにアップロードしてブログから引用する形でもいいかなという気がします。ちょっと試してみることにします。

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